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地中美術館へ(旅の続き)

(2008.01/16の旅のはなし)

地中美術館は坂の上にある。

そこから5分くらいの坂の下に、バスや自転車が止まる広場と、
チケット売り場がある。
そこで貸してもらった透明のビニール袋に貴重品を入れ、リュックはロッカーへ。
(たしか、お金が戻ってくるタイプ)

チケット売り場から美術館までは、モネが好きだった植物を植えた庭を
見ながら坂を上って行く。
建物の外の入り口でチケットを渡し、少し坂を上ると入り口らしきものがある。

地面の中にほとんど埋まっているので地中美術館というらしい。
階段を下りて3人のアーティストの作品を見る。
安藤忠雄という建築家が設計した建物自体も作品ととらえるなら4人。
地下だけど、自然光が差し込む場所が多く、地下の感じはあまりしない。

作品は、
クロード・モネが4点。
ウォルター・デ・マリアが1点。
ジェームズ・タレルが3点。
鑑賞料は大人2千円。

通常の展覧会の特別展は作品数100点で1000〜1500円くらいである。
100点なくても、8点で2千円はここくらいじゃないだろうか。
だけど、ものすごく高いにも関わらず、入る人は多いし、
出て行く人は文句を言わないのだ。不思議。

自然光が差し込むモネの部屋は、時間帯によって絵の見え方も変わるそうだ。
白いタイルが壁と床と天井を覆っていて、それに光が当たるようになっている。

ジェームズ・タレルは初めてみたけど、なんだか面白かった。
天井のない部屋で、椅子に座って見ず知らずの人たちとぼんやり四角い空を見上げる。
風を感じる。雨の日はどうなるんだろう。
コンクリートの椅子なのに、ほんのりと暖かい。
暖房が仕込まれているのかも。

もう一つのスペースでは、青い光の部屋に入って行って、戻ってくると、
もと居た場所の白い壁がオレンジに見えるという、
補色残像を体験する作品も面白かった。
(補色までは出てきたけど、分からなかったので言葉を調べちゃいました)
補色うんぬんより、平面に見える部屋にどんどん入って行く感覚が面白い。

ウォルター・デ・マリアは階段のある部屋に、
花コウ岩でできた1メートルくらいの大きな球体が置いてあるへやで、
階段に上って色んな角度から見ることができる。
「転がりませんか?」と解説員に聞くと、「ちゃんと留めてある」とのこと。
金具が見当たらないけど、どうやってるんだろう。

地中カフェでは瀬戸内海が一望できる。
御飯にしようかと思ったら、ドリンクとお菓子(ケーキだったか)ぐらいだったので、
帰ろうとしたら、何も買わなくても、窓の外の広場に出て良いという。
暖かい日は瀬戸内海を眺めながら外でのんびり休憩するのもいいなぁと思った。


トイレの扉が重いのは、なにか理由があるのかなぁ。

階段をぐるぐる上って長い通路を戻るとき、
自分が本の中の主人公にでもなったような気がする。

建物と作品がセットだから、ここでしか見れない。
季節や時間帯で表情が変わる。
2千円は高いけど、出る頃には興奮していて、値段のこと忘れるかも。
(15歳以下はタダらしい。いいね)

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by hon-j | 2008-02-15 23:29