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クリーブランド美術館展に行ってきた

アメリカの五大湖周辺にある都市、クリーブランドにある日本美術をたくさん収蔵している
美術館の展示だそうで、九州国立博物館におでかけしてきました。(2014/8/31まで)

お目当ては
河鍋暁斎の『地獄太夫図』

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着物の柄に閻魔様や布袋様、恵比寿様などが描かれていて綺麗です。
後ろの屏風には夜空に浮かぶ月と植物。
細かい描き込みが見たくて、ついクリアファイルを買ってしまいました。
暁斎はいろんな絵を学んだ方なので、その技術がぎゅぅぅっとこの絵に詰まっているのかもしれません。
河鍋暁斎記念美術館「河鍋暁斎とは」のページに飛びます




『蘭亭曲水図』曽我蕭白

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サインペンで描いたようなくっきりとした黒い線が各所にある面白い山水画。
最近の人が描いたのよと言われても違和感がないかも。



『福冨草紙絵巻』
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おならの芸で財をなした人からコツを聞いて、有名になろうとした男性のお話。
聞いたコツが「嘘」だったため、偉い方の前で芸を披露した主人公はひどい目にあい、
奥さんが嘘を教えた人に復讐をする・・・・・・というところまで展示してあったのですが、
その後どうなったのだろう?


雪村周継の『龍虎図屏風』は照明の明暗が1分間の内に変わっていく展示がしてありました。
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龍の顔の白さは暗い中でも目立ちます。
明るくなり始めると、黒く描かれた龍の一部分が闇から浮かび上がって来るようでした。


会場の終わりの方には西洋絵画が数点。
最近よく見るアンリ・ルソーの絵もありました。《虎とバッファローの戦い》
もう終わってしまいましたが石橋美術館にもこちらとは別の絵が飾ってありました。
《イヴリー河岸》という風景の絵でしたが、塗り方や描き方でルソーでしょ?って分かる不思議・・・・・・。



4階の文化交流展示室で、トピック展示が失礼ながら意外と面白かったのでご紹介。
『全国高等学校考古名品展』(2014.9.23まで)

高校考古学といって、高校生が地域の歴史を調べたり、遺跡を掘ったりするらしく、
各校が持っている出土品も展示してありました。

十年以上前の部活の活動報告書の後書きのページに後輩へ託す言葉に
「もうちょっと地域の考古学に関心を持とうよ!」みたいなことが書いてあって
熱いなぁ!高校生って良いなぁ!と思ったり。

自分たちで昔の道具を作って使ってみるという実験考古学が面白そうでした。
4人で4時間かけて勾玉に穴を開けた末の勾玉の展示など。

最後の方には福岡の高校生が糸島の信仰について調べた発表の展示もあって
部活として面白いかもなぁなんて思いました。

考古学ブームがあって「考古ボーイ」なんて言葉もあるとは全然知らなかったので、
特別展のあとに少し覗いてみると新たな発見があるかもしれません。




九州国立博物館のぶろぐるぽに参加しています。
(文中の写真はそちらから提供を受けています)