カテゴリ:展覧会レポート( 160 )

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JRの目白駅からバスで10分ほど揺られながら窓の外を眺めていると、
急な坂道を下った先にビルの群がちらりちらりと遠くに見える。

山手線に乗っている時は気付かなかったが、この街はかなりの高台の上にあるようだ。

バス停を降りて5分程度歩くと住宅街の中に木の茂った小道がある。
落ち葉を踏みしめて奥へ進むと白い建物が現れる。
細川家ゆかりの永青文庫だ。
もともとは仕事場として使われていた建物が今美術館となっているらしい。

前期の最終日の夕方4時ごろ、入場待ちの列で20分くらい並んでようやく中へ入ると
狭い館内に大勢の人がひしめいていた。

会場はまず4階へ上り、3階、2階と下って展示を見て回る。
1階には展示は無く、別棟に春画展のグッズや図録を扱うミュージアムショップがある。
(お土産を買うだけならチケットはいらない)。

展示室はどこも混んでいて、どこから見てもOKだというので
4階、3階をサラリと見て2階へ行き、また上の階へ戻って
さきほど見られなかった作品を見た。

春画のみの展覧会は永青文庫が日本初だが、
今年の夏、福岡でも浮世絵展の一室が春画でいっぱいだったことがある。

この展覧会を見てわたしは衝撃を受けた。
春画の入門本を持っていたものの、実際に見ると大きさや色の綺麗さに驚く。
それに本に載っているのはほんの一部で見たことが無い絵がたくさん並んでいたのだ。

大勢の人と生の春画を見るという体験は自意識過剰のわたしには辛く、
冷静に見ることなどできずに初めての春画鑑賞は終わった。


そして予習に予習を重ね、永青文庫である。

浮世絵展の一角に春画のための部屋が設けられていた福岡の展覧会とは違って、
最初から春画を見ようと集まった人たちというのは照れが無いのでよく喋るなぁというのが
展覧会を見ている時の印象だった。

たとえて言うなら温泉に来たら奥の方に混浴の温泉があったので、
せっかくだから入ってみようと入るのが福岡で
「今日は混浴の温泉に入りに行くぞ」と
目的意識をはっきりさせて温泉に浸かりに行くのが永青文庫の春画展だ。


会場内の何が違うのだろうと考えると、まず明るさが違う。
福岡の皓皓と照らされた広い展示室ではみな自分の表情を表に出さぬよう、
うつむくか目を合わせないようにするしかなかったが、
永青文庫は薄暗いのと人が多すぎるのであまりそういうことが気にならなかった。

たぶん、皆「日本初の春画展をみるぞ」と同じ目的で来ているせいもあるのだろう。

美大生だろうか、2人組や3~4人のグループで来ている若い人も多い。
春画は「濡れる」というイメージから転じて持っていると
火事よけのお守りになると思われていて、
月岡雪鼎の春画は特にそのご利益があるということで、
雪鼎の作品を持っているミカエルさんの美術館はもう4、5回火事を免れてるね!
と話している女の子たちがいた。

北斎の有名な海女と蛸の絵の前では書き入れを朗読する若い女の子2人組もいた。
蛸のセリフが面白いのでついつい読みあげてしまうのかもしれない。

女性の方が日本美術に詳しい男女のカップルは、
女性がくずし字を見て「昔も今も変わらないね」と男性に語りかけていた。


こんな風に何人かで絵を見ながらクスッと笑う光景と言うのも江戸時代にはあったんだろう。
それが展覧会で体験できているようで面白かった。


2階には豆判という名刺を一回り大きくしたような紙に刷られた春画があった。
組み合う二人の背景に空から降ってきたようなバラバラの向きの将棋の駒の作品が印象に残った。
(こちらは後期には展示されない。図録にはあり)。


1時間から1時間半くらい見るつもりで行くといいかもしれない。


永青文庫 春画展
2015年12月23日(水・祝)まで。

2016年の2月からは京都の細見美術館に巡回するそうです。
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京都国立博物館


『琳派誕生400年記念 琳派 京(みやこ)を彩る』


三人の描いた風神雷神図が京博に揃うのは2015年10月27日~2015年11月8日。
並べて見たかった三作品が揃うそうなので日帰り弾丸旅行で行ってきます。

国宝 風神雷神図屏風 俵屋宗達筆 建仁寺 <展示期間:10/10~11/23>
重要文化財 風神雷神図屏風 尾形光琳筆 東京国立博物館<展示期間:10/10~11/8>
風神雷神図屏風 酒井抱一筆 出光美術館<展示期間:10/27~11/23>



『美の国日本』九州国立博物館
2015年10月18日~11月29日まで

前回のぶろぐるぽでチケットを頂きました!ありがたや!

螺鈿紫檀五絃琵琶(らでんしたんのごげんびわ)は10月18日から11月3日まで。
ということでこちらも期間内に行ってみたいところです。
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福岡市博物館 『大関ヶ原展』

2015年10月4日(日)まで


大関ヶ原展は歴史アレルギーのわたしにも分かりやすい、
一つのテーマに絞って掘り下げていくタイプの展示方法でした。

繰り返し名前が出てくる黒田長政(官兵衛の息子)と福島正則は覚えられたかと。

展示でだいぶ理解してきたところに関ヶ原の合戦の一日を映像で解説するコーナーがあって、
スムーズに頭の中に入ってきました。
島津はよくあの状況から退却出来たな~。

歴史嫌いの子にもお勧めの展覧会だなと思いました。

そして常設展で天下三槍の一つ、日本号とも対面してきました。
黒田家の家来の母里太兵衛がお酒を飲んで正則からもらった槍なんだなぁ!
これが黒田節の槍かぁ~!とすべてが繋がって気持ちが良かったです。


福岡市美術館
『肉筆浮世絵の世界』
2015年9月20日(日)まで


薄暗く、人いきれで蒸し暑く感じる展示室の途中に今日のメインの春画コーナーへの入口がある。

のれんをくぐってみると、
先ほどまでの明るさに慣れた目には明るすぎるほどの灯りの下、版画や肉筆画の春画がずらりと並ぶ。

混浴の温泉にでも入ったようだ。

人にはぶつからないようにしながら、人の顔は見ない。
でもなんだか和やかな雰囲気。

春画を見て面白いなと思うのは、そこでその体勢でするの?(馬の上や田んぼ)とか、
そのシチュエーションは現代ではあまりないけど(蚕のいる部屋とか)というようなところでしょうか。

現代とのギャップを感じたり、江戸時代も今と同じだな・・・と感じたりするのが面白いです。

良い紙を使ってたり絵師や彫師、摺師の技量も見所かと。

わたしはニヤニヤしないように、笑わないようにと意識しすぎて
さらに笑っちゃうを繰り返していました。
・・・・・・衣の模様など細かく見る心の余裕がなかった。


鳥居清長の「袖の巻」は横に長く細長い長方形の紙の使い方が珍しかった。
ネットのバナー広告みたい。
トリミングが大胆で、顔と下半身の必要なとこしか描いてないのに伝わるところが良かった。

明るい中、老若男女がみんなで艶っぽい本を眺めているのってすごい体験だなと思いました。


春画以外のコーナーでは
歌川豊春の肉筆画『観桜美人図』の
煙管につける火をもらおうと、近寄る女性二人の
目線としぐさにドキッとしました。

河鍋暁斎が描いた
『新富座妖怪引幕』もインパクトがありました。

縦4メートル×横17メートルの大きな布に、
太く荒々しい勢いのある線で描かれた我も我もと主張する妖怪たち。

お酒を飲みながら4時間で描いた・・・なんて書いてあるけど、本気にして良いやら。

それを見た後にちょこんと展示されている暁斎の『牛若丸図』の絵や
『五月幟図』の細かい所まで神経を行き渡らせて描いたような絵を見ると、
この技量ならあるかもしれないと思えるのでした。



どちらの展覧会も食わず嫌いの方にお勧めしたい展覧会だなと思いました。
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『マグリット展』

京都市美術館2015年10月12日(月・祝)まで

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昼ごはんを食べた後はマグリット展へ。
若い時から晩年までの絵が見られる初心者には打ってつけの展覧会でした。

空は昼間の明るさなのに、部屋の中や街の景色は夜という
『光の帝国』のシリーズのようなよく知られているマグリットは50代くらいからの作品で、
変なタイトルに意味はあるのかしらと思って解説を読むと、そうとしか言えないタイトルがついていました。

黒い帽子をかぶり、スーツを着た三人の男性が月を思い浮かべている絵がある。
『傑作あるいは地平線の神秘』

月と言われて、それぞれの男性がイメージする月はまちまちで、
同じものから引き出されるイメージが人によって違う。
それが絵で表されているところが「傑作」というタイトルに繋がっていくというようなことが
マグリットの言葉で語られていました。

理解出来ないと思っていた人の思考を覗いたら、
複雑ではあるけれど理解はできる言語で書いてあるぞ!と一気に親近感が湧きました。




『細見美術館アートキャンパス2015―きらきら・ほのぼの編―』
2015年9月13日(日)まで

マグリットの後は五分くらい歩いて細見美術館へ。

琳派や神坂雪佳、中村芳中などの絵が好きな方や、蒔絵の作品が好きな方ならぜひ。
この展覧会専用の図録は無いようなので、一期一会だと思って行くのが良いかと。




興福寺 北円堂特別開扉』

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2015年9月30日13:30~16:30(受付16:15まで)期間限定で公開中。
開いている時間も限定されているので要注意。

鎌倉時代の国宝、弥勒如来坐像、無著・世親菩薩立像、四天王立像が
300円で拝観できます。北円堂自体も国宝なのだとか。

大妙相(だいみょうそう)菩薩像、法苑林(ほうおんりん)菩薩像も安置されています。

光の当たり具合で細部まで見えやすい仏像と見えにくい仏像がありますが、
時間帯によってはまたそれも変わって来るのかもしれません。

まぶしいなと目を細めていると、お堂の中を風が通り抜けていきます。
古くからある仏像も今生きているわたしも同じ空間にいるのが不思議な気がしました。




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猿沢池に映る五重塔。
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白鳳展が九時半からだったので八時半ごろ宿を出たわたしは、
東大寺の大仏殿を外からお参りし、お水取りで有名な二月堂に上り若草山を横目に進んで、
十時過ぎに奈良国立博物館に入りました。

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「東大寺大仏殿」


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「二月堂あたり」



わたしが行ったのは平日ではありますがまだ夏休み期間のせいか人も多く、
親子連れの姿もちらほら見られました。


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白鳳時代とは美術史上の区分で、七世紀前半の飛鳥時代との七世紀後半の飛鳥時代では作られる仏像の特徴が変わって来ることから、七世紀後半を白鳳時代と呼ぶのだそうです。

白鳳時代の仏像の姿は若々しい青年のような像や、
あどけない子どものような顔をした仏像など様々で、
優しい顔をした像が多いのが特徴です。




薬師寺の『聖観世音菩薩立像』は白鳳時代の掉尾(とうび)と呼ばれる
白鳳時代らしさを表す仏像の一つです。

若々しくハリのある肌と顔立ち、伸び伸びとした体格からは
五月六月ごろの新緑を見ているような爽やかな印象を受けます。

聖観音を薬師寺で拝観するときは背中の部分を見ることができないのですが、
展覧会では像の周りをぐるりと一周できるようになっていて、
横から体の厚みを見たり肩にかかる緩やかな髪を思う存分眺めることができました。

『阿弥陀三尊像(伝橘夫人念持仏)及び厨子』は厨子と中身が分けて展示されていました。

中身の方は土台(蓮池・れんち)背景(後屏・こうびょう)仏像に分かれており、
組み合わせて作られているのが良く分かります。

花托(かたく)と呼ばれる蓮の花が咲き終わった後にハチの巣のようにみえる部分に一体ずつ
計三体の仏像が乗っています。

花托につながる蓮の茎もストレートではなく少し曲がったようになっていて
味があります。

茎を固定するための台にはちょうどよい大きさの穴が開き、
背景の薄い金属製の板にも細かい模様が彫られています。

パーツごとに細かな細工が施されたこれらが組み合わされて
厨子の中に入っていたことが分かってとても満足でした。


昨日見た玄奘展に出てきた塼仏(せんぶつ・粘土板を型抜きして焼成したタイル状のもの)
もたくさん展示してありました。

玄奘ブームが日本にもあったらしく、それに関連するターバンを巻いた仏像も展示されていました。

奈良以外にも全国各地から集められた白鳳時代の仏像を一度に見ることができる
滅多にない機会だったので九州から足を運んだ甲斐がありました。


地下のカフェ葉風泰夢で1日20食限定で笛吹童子のチョコレートケーキも。
洋菓子店から運ばれてくるだけあって、本格的なお値段とお味でした!

コーヒーとセットで1300円~1400円くらいだったかと。
外はとろけるようなチョコ、中はチョコと抹茶のクリームで美味しかったです。

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白鳳展(奈良国立博物館のサイトへ)

『開館120周年記念 白鳳 花ひらく仏教美術』
平成27年9月23日(水・祝)まで



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側溝で涼む朝の鹿。
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九州から夜行バスに乗って降りたところは京都駅八条口。

まずは駅の中の九州には無い小川珈琲でモーニングをとり、
京都タワーの地下3階にあるタワー大浴場へ。

レトロな雰囲気の入り口を通り、改装したんだろうな~というきれいな更衣室で服を脱ぎ、
お風呂に入ったわけですが、周りを見渡すとみんな大学生くらいの女の子ばかり。

ツアーか夜行バスで来た御一行様なのでしょう。ヘアアイロン所持率が多くて驚きました。
少しでも物を減らしたい自分としては、若さというか女子力というものを見せつけられた気がいたしました。


さっぱりしたあとは、京都の街の中を歩きます。

東本願寺の横を通り西本願寺の敷地の広さに圧倒されながら駅から15分くらいで

龍谷(りゅうこく)ミュージアムへ。
『三蔵法師 玄弉 迷い続けた人生の旅路』展が開催中です。(2015年9月27日まで)


西遊記の三蔵法師のモデルになった実在の人物の玄弉(げんじょう)の歩みをたどる展覧会なのですが、
なんだかそれだけ聞くと堅苦しいイメージなので
わたしが興味を持ったきっかけの玄弉さんのプロフィールを見てみましょう。



出身地は中国 河南省陳留 洛陽近くの町

容姿性格など
身長七尺、色白、容姿は清らかで美麗。明瞭で上品な言葉遣い。声がいい。
交遊を好まず、一人で部屋にいることを好んだ。

玄弉さんの人柄を一言で表すと、「生真面目でストイック」。

(会場で販売しているリーフレットより)



もうこの容姿性格の数行だけで玄弉さんに興味津々です。
七尺というのは実際の背丈と言うよりは「偉大な人」=「大きい」というイメージから来るもののようです。
父親は八尺なのでちょっと小柄な様子。偉大な人も父親には敵わないということでしょうか。


玄弉さん……と軽々しく呼んでいますが、この展覧会は親しみを持ってもらおう、
一人の人としての玄弉を知ろうということで「玄弉さん」という表記の仕方をしていて、
そのお陰でわたしのようなミーハーな者も気軽に入ろうと思えたのでした。


西遊記のイメージは「冒険(アドベンチャー)」に尽きるのですが、
玄弉さんも二十六歳から四十四歳までの長いあいだ旅をし、
天竺から長安に経典を持ち帰ります。

帰国してからは持ち帰った経典の訳を亡くなる年の
六十三歳まで続けるという偉業を成し遂げています。

あれ?
日本にはいつ来たのかなと思ってリーフレットを詳しく読んでみても記述はありません。
玄弉さんのことを日本人もしくは、日本に渡ってお経を広めた方だと思っていたわたしは
とても驚いてしまいました。


翻訳は一人で行なったのかと思いきや、チームを組んでの作業で、
綴文(中国語として意味の通る文章にする)
証文・証義(言語の意味が間違っていないか確認)
など役割の分担があり、訳場(やくじょう)の総監督の訳主を玄弉さんが担当していたそうです。


訳場の話は小説などで読んでみたいくらい面白そうだなぁと興味がわきました。


思っていた以上に自分の知らないことばかりの展覧会だったので、
少しでも興味のある方は行くと新しい発見があるかもしれません。
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新しい物好きのため
『アートフェア・アジア福岡2015』
という展示会に行ってみました。

2015年9月の4、5、6(4日は内覧会のため3日間通し券のみ持っている方のみ入場可)で、
このイベントがあることをつい最近知ったわたしは
1日だけしか行けないのですが3日間通し券を買い求め、
プレスの人や関係者が多く来る4日の内覧会の日に行くことにしたのでした。


ソラリア西鉄ホテルの11階の客室をワンフロア貸し切って、
全国各地のギャラリーの方がそれぞれの作品を
客室内に展示するという面白い試みです。
福岡でこういうのは初めてな気がします。


まずホテルの客室に行くエレベーターを探し(6階のホテルのフロントが分かりやすいかも)
エレベーターを作動させるためカードキーが必要なのでスタッフさんに声をかけて
カードをタッチしてもらってからエレベーターに乗ります。

11時に11階に行ったところ、20人くらいのお客さんがすでに並んでいて、
開場とともに27部屋あるうちの好きな部屋へ散らばって行きました。
関係者のご家族やお知り合い、好きなアーティストが部屋に居ることを知っている方などは、
まずそこへ行かれたようでした。

わたしは何も知らないので一番奥の部屋から順に見ていきました。

部屋の中はベッドやテーブル、椅子、窓辺などホテルらしい風景の中に作品が色々と置いてあります。
ベッドの上に絵画が並べてあることが多く、露店で絵を見るような雰囲気があります。
美術館と違ってそれぞれに値段がついているのもギャラリーらしいところです。

みさき画廊という大分の画廊の扇田克也さんのガラスで出来た家の作品と、
山中現さんという方の淡い色合いの油彩の絵が素敵でした。

大阪のコウイチ・ファインアーツというギャラリーのお風呂場にはサッカード・ディスプレイという
眼球運動を利用したLEDの作品がありました。
パッと見は二本の光る棒なのですが、チラチラ見ていると映像が浮かび上がるという何とも
不思議な作品でした。

東京の小林画廊にはたくさんの田中千智さんの手のひらサイズの小さな絵画作品がありました。
お値段は六~七万とポンと出せる価格ではないのですが、
普段美術館では感じない、アートは買えるのだなというのをまじまじと感じたイベントでした。

一時間と少しくらいで全部の部屋を回ることができましたので、のんびり見たい方はもう少し
多めに時間を取るといいかもです。
ギャラリーの方に作品を説明してもらうのも知らないことが色々分かって面白かったです。





チケット情報
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本当は怖がりなので行こうかどうかずっと悩んでいた。

『進撃の巨人』は恐ろしい場面の多い漫画である。
巨人と戦う登場人物たちのアクションはカッコいいが、いつも勝てるとは限らないし、
多くの人間が犠牲になることも多いのだ。

しかし、恐ろしい描写を乗り越えつつ読んでいると、
巨人とは何か?
この世界には何か隠されている秘密があるのではないか、と疑問が湧いてきて、
怖がりながらも謎を解き明かしたい欲求に突き動かされてページをめくってしまうのだ。

わたしの場合はアニメを見たあとに続きが気になって、
でも怖いシーンが多いので家に置いてはおきたくなくて漫画を借りて読んだクチである。
そんな自分が軽い気持ちで隣県まで行って楽しめるだろうかという不安もあった。

しかし、しかし、展覧会の情報を見ていると
展覧会とは別料金で体験できる
「360°体感シアター“哮”」というものも気になるし、
今年の4月24日に開館した新しい大分県立美術館も気になるのである。

わたしはえいやっと!ローソンで入場チケットを発券し、交通手段を調べ始めた。




翌朝、博多方面から特急ゆふ号に飛び乗り、九大本線で大分まで約2時間半の列車の旅が始まった。

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平日だが、席はわりと埋まっている。
青々とした田んぼと視界の先まで続く平野を抜け、
両脇に緑が生い茂る山道に入ると単線列車の旅らしくてワクワクする。

トンネルをいくつかくぐり、観光地の日田、天ケ瀬、
由布院を通過して45分ほどすると目的の大分駅に到着する。

大分駅からはちょうど良いところに来た市内を100円で走る循環バスの『きゃんばす』に乗りこむ。

5分程度でオアシス広場前(県立美術館入口)のバス停で降りて数分歩くと
車道の向こうに真新しい白い建物が見えてくる。
大分県立美術館(OPAM)だ。

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白をベースにした長方形の建物で、
3面が天井までガラス張りの開放感のあるロビーには
仕切りで区切られていないミュージアムショップがあった。

美術館関係の物の他に、大分の特産品の竹製品やしいたけ、
小鹿田(おんた)焼きなども今風にデザインや包装がされ、
並べられている物を見るだけでも面白い。

じっくり見たいのを我慢して、まずは混みそうな
『360°体感シアター“哮”』に行ってみようと2階へ上る。

チケットだけでも買えないかと訊くと、すぐに案内できるからと言われ
600円を払い、5分程度で中へ。


扉が開くとそこは研修室のようだった。

進撃の巨人関係の装飾はされていないのでますますそう見えるのだろう。
1回で20人~30人は体感できそうだ。

研修室と違うのはテーブルの上にヘッドフォンとゴーグルが置かれていることと
4~5人のスタッフさんがいることだろうか。

ベージュのジャケットにエンジ色のスカーフ、
白のズボンの兵士風の衣装を身につけたスタッフの指示に従い、
ヘッドフォンとゴーグルを装着する。

ネタばれを考慮してまとめると、
トロスト区奪還作戦に出撃する登場人物の一人として
ミカサやアルミンと一緒に行動するというストーリー。

巨人と戦うアクションを自分で行なうことはなく、
見るのみなので運動神経に自信がない人でも大丈夫だ。

立体的な音響と映像でアニメのキャラクターが触れるくらい近くにいるのを感じたり、
立体機動装置のワイヤーに引っ張られて前へ、上へ進んでいく動きを体感できるのは面白かった。

映像自体は5分程度で、説明や前後の装着・取り外しなども含めて10分~15分くらいで終わる。


見終わった後は美術館併設のカフェで大分名物のとり天を食べ、
今日の本命の『進撃の巨人展』へ。

アトラクションのように、ある程度人が集まると部屋の中に通され、
そこで説明を受け、さらに中の部屋へと進んでいく。
通された部屋で演出に衝撃を受けた後は、展示コーナーが続く。

諌山先生の漫画の生原稿の横にコメントが展示してあり、
そんなふうに考えて描いていたんだなぁ~と言うのが分かって面白かった。
それと、原稿のセリフの文字が意外と丸字で可愛かった。

展示してあるサシャの芋は毎日ふかしている、という情報を後から聞いたので
今度行かれる方がいたらまじまじと見てほしい。

小さな頃から今に至るまでの絵の遍歴や影響を受けた漫画なども展示してあったので読んでみたくなった。

出口では再入場不可の物販も行なわれていた。
このときはガラガラだったが、
スタッフの方は10人くらいいたので土日もわりとスムーズではなかろうか。


展覧会の全体的なネタばれレベルはアニメの最終話まで見ている方に合わせてあるようだったので、
コミックスの最新刊まで読んでなくても大丈夫だった。




そして3階の県美のコレクション展を見て駅へ。


美術館から近いガレリア竹町のアーケードから入って進むと
商店街の中に「ウォール・マチナカ」のギャラリーがある。

諌山先生直筆の絵が壁に描いてあり、訪問者も気軽に絵やコメントを壁に書くことができるようになっていて女の子たちが何やら楽しそうに描いていた。

そこを出てさらに歩いているとアーケード内に調査兵団が飾られていて、
道行くちびっこに不思議がられながらもスマホで写真撮影を頑張った。

日差しを和らげるアーケードのお陰でお店を見ながらぶらぶら歩くのも楽しく、
美術館から15分ほどで行ける所を20分以上かけてセントポルタ中央町を出て駅へ到着。



そして帰りは念願のゆふいんの森号に乗り、博多方面へ。
滞在時間4時間の弾丸ツアーはこれにて終了。
行くならお盆前の平日が狙い目かと思われます!


大分県立美術館
『進撃の巨人展』公式サイト
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アウェーなところに来てしまった。
その日のわたしは大人の職場にこっそり社会見学に来た子どもだった。

警備の方に名前を告げて休館日の九州国立博物館内に入ると、思った以上に人が多い。

関係者とそれに応対するスタッフがあちらこちらに居ていつもとは違う活気があるのだ。

関係者でもないわたしがなぜここに居るかというと、
前回ぶろぐるぽに参加した繋がりで
特別展『大英博物館展 100のモノが語る世界の歴史』の開催日の前日に行なわれる
プレス公開日に来ませんかというメールを頂いたからである。

こんな案内が来たことは初めてだったので、
後先考えず「行きます」の返事を勢いよく送信し、会場までやってきたのだが、
なんという心細さだろう。……知り合いが誰も居ない。

場違いな場所に来てしまった申し訳ない気持ちを抱えつつも、
好奇心は満たしたい、見た目は大人、中身は子どもの社会見学はこうして始まったのだった。



博物館の一階にある研修室には三十人くらいが座れるようにテーブルと椅子が並べられていて、
人が少ないことを良いことに前から三番目くらいに席を取る。

プレス内覧会の開始時刻の一六時が近付くと席はほぼ埋まり、
報道関係者の机の上にはボイスレコーダーやカメラなどが準備万端の様子で置かれていた。

服装は私服の人が多いがスーツの方もちらほらいる。

プレスの方はオレンジの腕章、ぶろぐるぽ関係の方は緑の腕章のようだ。
それに気付いて辺りを見回すと、緑は二、三人しか見つけられなかった。
月曜の昼間だから仕方ないのかもしれない。

一番前には九州国立博物館の館長と、
今回の展覧会を担当した学芸員さんと大英博物館の学芸員さんと通訳の方の席がある。

館長さんの挨拶のあと、九博の学芸員さんがこの展覧会の元になった
広辞苑並の分厚い原書を掲げ
(この本の表紙の色は図録の色と同じ黄身のある青色で何か関連があるのかな?)
今回の展覧会の見どころを語った。

百点の物で古代から現代までの世界の歴史を表わすこと、
ストーリーのある物から物が発生するメッセージを読み取ってもらう、
百一点目は巡回するそれぞれの会場で選ぶ、などなど。


質疑応答が終わると、十六時半からは、いよいよ三階に上がって展示品とのご対面だ。

プレス関係者の方と一緒に学芸員の方の説明を受けながら要所要所を見て回る。

棺にレリーフ、有名なロゼッタ・ストーンのレプリカ、ウルのスタンダードと呼ばれる謎の箱、
どこかで見たことがあるぞと言う人が多そうなルイス島のチェス駒など、
物自体の美しさの他に物語がたくさん詰まった展示品が多く並べられていた。


カメラやTVカメラを持った方は話を聞くよりも主に撮影をしている。
書く方の方と分担しているのかもしれない。
話を聞きながら見ていると、一時間と言うのは長いようで意外と短く感じられた。

パッと見た印象での自分のお勧めは

「古代エジプトの化粧パレット」
「ミトラス神像」
「アメリカ先住民のパイプ」
「自在置物(ヘビ)」。

最終章の八章は現代の物が多いので、物が持つストーリーをより身近に感じられた。
まさか、こんな物が展示されるなんてなぁ!という驚きを味わってほしいので、
会場の入り口に置いてある目録は熟読しないほうが良いかも。


内覧会が終わった後も何やら関係者が集まる催しのようなものがあるようで、
わたしが会場から出たあとも九博はまだまだ賑やかだった。

ロンドンバスの写真以外は九博のぶろぐるぽよりお借りしています。

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大英博物館展(九州国立博物館)
平成27年7月14日(火)〜9月6日(日)
休館日:毎週月曜日[ただし7月20日(月)、8月10日(月)は開館、7月21日(火)は休館]



追記。

ぶろぐるぽを書いている方に話しかける勇気がでないまま、
社会見学は終了したため大人の社交性の必要性を実感しました。がんばろう。

そして九博とぶろぐるぽ10周年(!)おめでとうございます。
展覧会の感想を見る機会というのは中々ないので、ぶろぐるぽのようにリンクがまとめてあるのは
とても楽しく、会場に行く前や行った後に他の方のブログを見てなるほどな~と感心するばかりです。
展覧会以外の情報も「そんな素敵な場所が!」とメモをしたりして役立てております。

勉強せねばと思いつつ、知識のないまま突き進んでいるブログですが、
これから行こうと思っている方の興味が少しでも刺激できればいいなと思っております。
(少しは勉強しよう・・・・・・)

これからも楽しい博物館、ワクワクする展示を楽しみにしております。
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福岡アジア美術館の企画ギャラリーCで開催中の田中千智さんの個展に行ってきました。
(H27年7月7日まで。最終日は18時まで)


100号くらいはありそうな大きなキャンバス。
黒く塗り込められた背景に白い顔の人物。

一度見るとその不思議さが忘れられない絵を描く方です。


7月3日からは不定期で公開制作も行なわれるそうです。


久留米の石橋美術館のパレットと自画像でさぐる『画家の素顔』展にも行ってきました。(H27年7月5日まで)

ふつうのパレットだなぁと思うものもあれば、
パレットのふちに岩礁のような油絵具の塊があるパレットもあり、
笠間日動美術館に収蔵されるからといって画家がパレットに絵を描いたものもあり。
(画家の没後に収蔵されたパレットは何も描かれてないことが多い)

普段見られないものが見れて面白い展覧会でした。
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