『木喰展』(もくじきてん)

一度見たら忘れられない、「濃い」味のある仏像。
普通の仏像の口は、かすかに微笑んでいるくらいだけど、
木喰のは、にんまりと笑っている。それにつられて、目尻も垂れている。
上から目線の見守る仏像、というより、腕の中におさまって自分と会話してくれる
ような仏像だ。
にっこり、を刻むとき、木喰自身もこういう顔になってたんじゃないかなぁ。


60歳を過ぎて90歳くらいまで木の仏像を彫り続け、
現在確認されているのは600体くらい。実際はもっと多かったようだ。
各地を歩いて旅して回ったそうで、どこの村の誰さんの家に
泊まった、などの帳簿もあって読むと面白い。(くずし字じゃないので
読みやすいのです)

乾燥したときに木が割れないよう、背中がくり抜かれている仏像があった。
顔はつるつるでひげがあることだけ分かる。
そりとして子供のおもちゃになったものだそうだ。

昔の人って誰も止めなかったのかしら、と思う。
時代が下って、信仰心がなくなった、
もしくは親しみがありすぎてこんなことになったのか。ううむ。

最後らへんにある文字の先を尖らせた文字(博物館のサイトには載ってなかった)
がものすごくインパクトがあって、思わずじっつと見入ってしまった。

「南無阿弥陀仏」とかが、もうとんでもないことになっているのです。
キュートとかポップとか、そんな感じ。今あってもアートになってそう。
もうちょっとこういう書を見てみたいなぁと興奮しながら出てきました。


おまけ
十二神将の仏像もキュートです。
行く前に仏像の基本を押さえてから行くと、木喰がかなり自分流に
仏様をアレンジしていたか分かってなお面白いかも。

福岡市博物館にて08.03.2まで
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by hon-j | 2008-02-17 23:55 | 展覧会レポート | Comments(0)