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『美のこころ』展

福岡市美術館
『東洋の至宝 出光コレクション 美のこころ』展

平日だけど、残す所あと3日という日だったせいか
11時すぎにはたくさんのお客さんが入っていた。

入るとすぐに酒井抱一の風神雷神図の模写。
なんか勢いないのよね〜などといいう声が聞こえる。
模写だからかね〜って。

九博でこの前見たのも抱一だったので、このぺた〜っとした感じは、
模写ながらも抱一らしさがでているんではないかという気がする。
たくさん抱一の絵を見たわけではないので、何とも言いがたいけど。

俵屋宗達の風神雷神を5年前に一度見た。
教科書とかにも宗達のが載っているであろう。
しかぁし、抱一の風神雷神は、尾形光琳の風神雷神の模写であると書いてある。

光琳の風神雷神……?

見たことがないので、もしこんなぺた〜とした感じなら、
抱一はものすごく正確に写し取ったのかもしれない。
光琳のコピーでもあれば比べれたのになぁ〜。

雷神の右手はなんで手の甲がこちらに向いていないんだろう?
そのほうが自然なのだけど、と宗達を見たときにも思う。

絵の右手のポーズを実際にとると、
手にぐぐっと力が入り、けっこうきつい。この緊張感が絵をぴりっとさせる
スパイスになるのかしら。

仙がいの○△□やら、指月布袋図、も見る。
横っちょに、出光氏が、仕事がうまくいかないときにこれらの絵を見て、
職場に向かった〜のようなことが書いてあり、休みなのに昼から仕事が入った
自分としては、なんだか、うるる、とくるものがあった。

由来に関わらず、観賞用の陶器を収集したというコーナーには、
一つ一つ立ち止まってみたい物が多く、初めて見た古九谷焼きのお皿は
柄と色のインパクトが大きかった。
気に入ったのは板谷波山のつるっとした壷。(花瓶?)
紫陽花の壷は、道行くマダムの心にもぐっときたらしく、
思わず、いいですよね〜と声をかけそうになる。

アール・ヌーウ゛ォーの影響を受けているらしく、
(アール・デコと書いてあったっけ?)丁度今、福岡県立美術館で
その展覧会があっているので気になる人は行ってみるとよいかも。

波山単独の展覧会が前に開催されたのときに行っとくんだった、と後悔。
まぁ、素敵ということが分かったので今度あったら行って見よう。


そうして、ほくほくして仕事に行きましたとさ。おしまい