『盤上の敵』北村薫 1999/講談社

ぐいぐいと引き込まれたので、
寝る前に最後まで読んでしまった。
通勤時も周りが気にならないくらい、世界に入っている。
興味のある本を読んでいるときは我ながら集中力が続く。
(私がすごいのではなくて、作家がすごいのだけど)

1時間以上黙々と読んで、さて寝るかと思ったのだが、
眠れない。

悪意に満ちた本、としてネットで紹介文を書いている人がいたので、
避けてきた。
しかし、図書館にある本で読んだことのない北村作品は、
あとこれだけだったので、手にとった。

宮部みゆきさんの『模倣犯』を読んだときもつらかった。
被害者側からの描写が多いと、感情移入して読み進めている自分に
ダメージが大きい気がする。悲しい、怖い、悔しい。
被害者がどうにか救われないか、の一心で読む。

『盤上の敵』は後味の良い作品とは言えない。
それでも作者が書きたかったことは、
白黒はっきりする人間がこの世にいるだろうか、という問いかけか。

生い立ちに触れられていない悪役の存在は、作者が悪意の権化として
書きたかったためだろうか。無気味さが増している。



書いて少し気が楽になったかも。
今日はぐっすり寝たいところ。
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by hon-j | 2006-12-09 10:19 | 買わない人の読む本 | Comments(1)
Commented by hon-j at 2006-12-12 13:01 x
悪意のことばかり書いていましたが、
ミステリとしては、二度読み返させたくなる仕掛けが
してあります。ひっかけられた〜と思いました。