神戸のフェルメール、見てきました

*見学者より、これからの見学者様へご注意*

神戸市立博物館の「マウリッツハイス美術館展 オランダ・フランドル絵画の至宝」を
御覧になる方は、以下の点に注目して御覧になることをお薦めする。


フランス・ハルス
「ヤーコプ・オリカーンの肖像」

夫婦の肖像画の男性の方である。
夫と妻は一緒の画面には描かれず、一人一枚ずつ描かれ、
それを並べる形で展示されている。

男性の肖像画の襟に女性の襟よりも、ふわふわとしたレースが使われている。

髭の似合う、鼻の形の良いカッコいい男性で、おまけに華やかな襟も似合うなんて、
神は二物を与えるのか!とうらやむばかりである。


しかし二人で一組の夫婦の肖像画なのに、男性のポストカードが売ってないのである!
女性だけ置いてあって対になる男性はいない。
売り切れてしまったのだろうか。

ペーテル・パウル・ルーベンスの「ミハエル・オフォヴィウスの肖像」という単独の男性の肖像画のポストカードはあるのだが。

くやしいので彼のポストカードを買った。ずんぐりとしているが憎めない感じの男性である。

ゆえに、肖像画コーナーに来たら夫婦の肖像画、特に男性をじっくり見て頂きたい。


サロモン・ファン・ライスダールの「帆船の浮かぶ湖」は小さい絵だけれど面白い。
観る者の目線は下から上に向かう。
波立ってはいないけれど、うねりを感じさせる水面と、背景の大きな雲の流れが小さな帆船に動きを与えている。

この絵もポストカードがないのでじっくりご覧頂きたい。


そして最後はメインのフェルメールについて。

フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」は、遠くから見る人と近くから見る人で列が違う。
私は15分くらい並んで間近で見るのを選んだ。

「トローニー」という聞きなれない言葉の意味は、特定の人物の肖像画ではなく、
表情や性格を書き分けるための頭部の習作をそう呼ぶのだそうだ。

画家はどんな思いで少女を描いたのだろうと考えると、物語が膨らむ。

会場を出て、お土産コーナーの真珠やDVDの表紙を見ると「あれ?」と思うことがある。

そう、耳飾りだ。
真珠が大きすぎやしないか?
丸じゃなくて、実は雨だれ型なのか?

耳たぶはこの重さに耐えられるのだろうかと近くにあった絵を見てみると、
重力に逆らっているのか、真珠がすごく軽いのかで垂れ下がってはいないのだった。
形はぼんやりとして分かりづらい。

一階に第一生命が武井咲さんで再現した「真珠の耳飾りの少女」のパネルがあり、
それを見ると、どうやら雨だれ型のようである。

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特別展を終えると、出口に誘導されるのだが、せっかく遠くまで来たのだからと、
常設展に足を伸ばしてみる。


昔、神戸で働いていた外国人が作った「神戸クラブ」の集合写真がカッコイイ。

二百人くらいだろうか。スーツを着た、たくさんの男性が建物の一階と二階に並んでいる。
二階のベランダの外に並んで座る七人の男性の右端の男性はあぐらをかいている。

一階の屋根に座っている男性の表情は、怖いけど我慢してますといった顔のように見えて笑ってしまう。
私も高い所が苦手なので手放しで笑えないけども。

奥の展示室にはマッチ箱のラベルが展示されていて、望遠レンズを持っていないことがくやまれた。
(撮れない所もありますが、写真を撮っていい所があるのです!)

神戸でマッチ箱を見ると、小川洋子さんの『ミーナの行進』を思わずにはいられない。


さいごに一言。
常設展もご覧頂きたい。けっこう楽しいので。

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神戸市立博物館の「マウリッツハイス美術館展 オランダ・フランドル絵画の至宝」
2013年1月6日(日)まで
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by hon-j | 2012-11-13 19:16 | 展覧会レポート | Comments(0)